国際弁護士という立場で仕事をしていると、その紛争処理には各国の文化、商習慣、言語などの違いがあるために、非常に難しいものを感じます。弁護士ですから、当然基本になるの は『六法全書』です。しかし、これを読めばすべての法律問題は解決するかというと、そうではないのです。
法律には新しい通達や告知があり、また膨大な判例とその解説書があります。とても読み切れるものではありません。一生懸命に法律を研究しているわけですけれど、最後は裁判官の判断で決まってしまいます。しかし、その判断をするのも人間です。最高裁の判例でも、裁判官が交代すれば、判決が変わってしまうのです。
こんなことが続いたので、ストレスのために疲れ果ててしまいました。「何のために弁護士になったのか。父の後を継いで米屋になっていた方が、よほど楽ではなかったか」などと、疑問を持ったりするようになりました。
そんな時に、友人に誘われてあるクリスチャンの集会に参加したのです。そこで、それまでに経験したことのない、暖かい愛と喜びと平安に満たされている人々に出会いました。そして、イエス・キリストと聖書にも出会い、その聖書にすべての解決のカギがあることを知ったのです。
こうして私は、「不安」「むなしさ」「無力」という三つの根本問題から解放されました。全知全能の神が私の本当の父であり、私を心から愛し、導いてくださっていること、また永遠のいのちが与えられたこと、神には不可能がないと信じることができたのです。
新約聖書ピリピ人への手紙四章六節には、「どんなことにもくよくよするな」(私訳)とあります。すべてを神に委ねていく時に、神の愛が無限に注がれることを体験しました。今の私のニックネームは「Mr. Don't Worry!」です。「くよくよ人間」が変えられ、神への感謝が尽きない毎日を送っています。
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