クリスチャンビジネスマンへの朗報
働くことに喜びがありますか?
〜信仰による労働の変革〜

アガペコミュニティーチャーチ 門谷 ユ一


著者プロフィール

 

目次

T.本小冊子の狙い
日本においてプロテスタントの宣教が始まって、既に140年近くが経過している。しかし、現在の我が国におけるキリスト教徒の数は、実質的には対総人口比で0.5%以下と言われており、既に長期間に亘ってこの状態が続いている。又、我が国においては女性信徒に比較して男性信徒の数が圧倒的に少なく、男性信徒の数は対総人口比で0.2%以下ではないかと推測される。このような日本におけるキリスト教普及の現状を鑑みる時、家庭においてはリーダーであり、職場等の労働の場においてはリーダー或いは又ビジネスマンとして、労苦しながら懸命に働いている男性達を、どのように信仰に導くかが、我が国の福音宣教の進展にとって極めて重要と思われる。  
筆者は企業におけるキリスト教徒としての約30年の労働を通して、信仰には力があり労働において大いなる助けとなること、信仰は労働に対して実際的な効果を有するものであること、又信仰は労働生活において大いなる恵みや祝福を与えるものであること等を体験した。従ってこの体験を何とかビジネスマンや壮年者達への宣教に生かせないものかと心から願っている。
男性の方々への福音宣教に関しては、近年ビジネスマンや壮年者への宣教に関する調査研究が林氏、等[1]によってなされており、宣教方策に対するかなり有効な示唆が与えられている。又、約12年前から始まったインターナショナルVIPクラブ (International Very Important Persons Club ) の働きや、約5年前からの日本キリスト実業人会(Christian Business Men Committee)の働き、更にフルゴスペル・ビジネスメンズ・フェローシップ・インターナショナル(Full Gospel Business Men’s Fellowship International)の働き等を通して、ビジネスマンや壮年者達への宣教が進められつつあることは、本当に喜ばしいことである。
ビジネスマンや壮年者達への宣教をより効果的にし、更に加速させて行くには、これら三団体の働きに象徴される“宣教のハードウエア的要素”に加え、未信徒の方々に信仰の必要性や内容や効果を理解していただくための、人の救いに至るプロセスに焦点を当てた“宣教のソフトウエア的要素”を併せて多く準備することが必要のように思われる。又、日本のキリスト教徒が少ない現状を鑑みる時、企業や種々の職場等の労働の場の内にいるキリスト教徒による、その場の内にいる未信徒への宣教のみならず、労働の場の外にいるキリスト教徒による、労働の場の内にいる未信徒への効果的な宣教方法の開拓が、不可欠のように思われる。そのためにも“宣教のソフトウエア的要素”を多く準備することが望ましい。
以上のことを鑑み、次のような観点からの“宣教のソフトウエア的要素”を準備することが必要と思われる。
1.信仰は労働のどういう所に働くのか、信仰を持つと労働は何故良くなるのか、その恵みはいかに大きいものであるか、等について聖書の原則から考察し、信仰の具体的な効果や正しい労働観について説明できうる資料を作成する。2.信仰による労働変革、特に信仰による神のかたちの回復や聖霊の働きが労働変革にどのようにかかわるかを、聖書の原則や教理の観点から考察し、明確に説明できうる資料を作成する。       3.日本の未信の男性達に対し、信仰は弱い者や女性が持つという固定概念をくつがえし、むしろ信仰を持つことは強さであり力であることや、信仰を持つことによる労働へのポジティブ面等を提示できる資料を作成する。4.キリスト教は社会の中で、又労働の場で、どのような働きをするのかを明らかにし、教会と社会との遊離を縮め、教会が社会と緊密な接点をもって社会の中にスムースに入り込んでゆけるような、新しいビジネスマン宣教のツールを探る。5.労働に関するこれまでのキリスト教関連の書籍は、聖書の原則から説いているものが、唄野氏の本を初めとして幾つか出版されている[2] [3] [4] [5] [6]。又ハウツー的なものや労働の個々のケースを扱うものも幾つか出版されている、例えば労働と経済との関連について[7]、又労働の個々のケースについて[8] [9]。これらの本は、労働に関する啓蒙用の本としてはいずれも大変素晴らしいものであるが、これらに併せて、労働に関する聖書の教えを広く、浅く把握できる、宣教用のツールとしての系統的資料も必要と思われる。
以上の点から、本小冊子においては、職場等の労働の場の外から労働の場の内にいる未信のビジネスマン達への宣教に供しうる、信仰と労働の関係についての資料を提供することを目指した。
尚本小冊子においては資料的性格を持たせるために、色々な文献を参照させていただき、又多くの文章をも引用させていただいた。参照させていただいた箇所及び文章を引用させていただいた箇所には、その箇所の終わりに参照・引用文献を[ ]内に番号にて示した。番号に対応する文献名等については、巻末に挙げた参考文献一覧を見ていただきたい。引用した聖書の御言葉は、新改訳聖書から使用させていただいた。

U.本小冊子の課題
  本小冊子で取り上げた具体的な課題は以下の通りである。
1.正しい聖書的な労働観や真の労働の姿とはどのようなものかを明確にする。
2.神から離れた労働の姿とはどのようなものかを明確にする。
3.正しい聖書的な労働観を踏まえた上で、神から離れた労働を変革するためには何をなすべきか、又信仰を持つことや聖書を知ることが、労働の上にどのように影響を与え、労働を変革し祝福と喜びをあたえるか、等につき聖書的な原則から明らかにする。
4.信仰は労働にどのような形で働くのかに関し、教理的観点から説明する。特に聖
霊論及び人間論から見た考察を行なう。              
5.信仰による労働変革の具体的・実際的な例を提示する。

 

 

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