「叫ぶ石」

川端 光生


著者プロフィール

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自分でご破算
うそ発見機
残るもの
私は惨め
快適な生活
人生にエラーは普通
一流の条件
ブームは必ず去る
加藤嘉明の皿
絶対音感
苦しみの時に
50年前のエチケット
山形人の謙虚
主に交われば
科学が聖書の理想を
「はい」は「はい」
コペルニクス的転換
豊かな涙を流す
あなたの宝物
錯覚してませんか
自己実現で満足か
美人の基準
真価が問われる時代
N姉を偲んで
崩壊前夜の平和(上)
崩壊前夜の平和(下)
キリストを信じても
最も大切なもの
五十嵐建治
覚悟
神棚、仏壇を処分
黄金率
キム・ヨンギ
これを唱えなさい
祈りなしには生きられない
私は冬の木
正しい人ほど悔い改める
信仰が重荷になる理由
一歩前へ
クリスマスを祝う
平和を実現する人々
百円ショップ
憎悪は愛の哀願

残るもの

  国際通貨基金(IMF)によれば、2004年11月11日に死去したアラファト・パレスチナ自治政府議長は、世界第9位にあたる42億ドル(4500億円)もの財産を残しています。彼は34歳年下のスーハ夫人に毎月10万ドル(1160万円)以上の送金をし、パリで優雅な生活をさせていたそうです。貧困と失業に喘ぐパレスチナにあって、どうしてこんなことができたのか不思議です。現地では、崇拝の声とともに、国際社会から集まる支援金を私物化し貧民に施さなかったことに対する怨嗟の声もあるようです。
   「一生を終えて後に残るのは、われわれが集めたものではなくて、われわれが与えたものである」(ジェラール・シャンドリ)。そのとおりだろうと思います。
  ヨッパのタビタ(ドルカス)が病死した時、やもめたちは「ドルカスが・・・作ってくれた下着や上着の数々を」見せて、ドルカスの愛の豊かさをペテロに語ったとあります(使徒9・39)。与えたものが残ったわけです。
 韓国のあるクリスチャン作家は、不治の病で余命数か月と宣告されたとき、自分の全財産を処分し、教会に捧げたり人々に分け与えたりしました。しかし、後で誤診だということがわかりました。さて、彼女はどうしたか。主が、思い切って財産を捧げ与える機会を用意してくださったのだと感謝しました。こんなことでもなければ、集めたものを思い切って捧げ与えることはなかっただろうと思ったからです。捧げた彼女の心に永遠の命の喜びだけが残りました。
  私たちには何が残るでしょうか。与えた愛と希望が残るのだということを心にとどめたいと思います。キリストが処刑されたとき、財産も書物も残りませんでした。ただ十字架の愛と復活の希望だけが残りました。それが新しくスタートする教会のすべてでした。

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