「叫ぶ石」

川端 光生


著者プロフィール

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自分でご破算
うそ発見機
残るもの
私は惨め
快適な生活
人生にエラーは普通
一流の条件
ブームは必ず去る
加藤嘉明の皿
絶対音感
苦しみの時に
50年前のエチケット
山形人の謙虚
主に交われば
科学が聖書の理想を
「はい」は「はい」
コペルニクス的転換
豊かな涙を流す
あなたの宝物
錯覚してませんか
自己実現で満足か
美人の基準
真価が問われる時代
N姉を偲んで
崩壊前夜の平和(上)
崩壊前夜の平和(下)
キリストを信じても
最も大切なもの
五十嵐建治
覚悟
神棚、仏壇を処分
黄金率
キム・ヨンギ
これを唱えなさい
祈りなしには生きられない
私は冬の木
正しい人ほど悔い改める
信仰が重荷になる理由
一歩前へ
クリスマスを祝う
平和を実現する人々
百円ショップ
憎悪は愛の哀願

自分でご破算

 建設会社社員が、自分の携わっている内装工事現場に火をつけて、逮捕された。「工事が納期に間に合いそうになく、騒ぎを起こしてうやむやにしようと思った」という(9月13日付け記事)。

 私は、この男性の気持ちがわからないではありません。このままではうまくいきそうにもないから、自分で「不慮の出来事」を起こして、すべてをなかったことにしてしまう、そうして責任を回避する、そんな誘惑に駆られたことが、誰でも一度はあるのではないでしょうか。

 以前、こんな話を聞きました。
  校内の陸上競技代表選手を選ぶ競技会が明日に迫った日、候補の一人が階段を踏み外して捻挫し、出場できなくなりました。でも実は、ライバルには勝てそうにもないと思った生徒の自演の事故でした(本当に捻挫したかは不明)。最後までがんばって負けることを、プライドが許さなかったのです。ライバルを怪我させるよりはいいといえるでしょうか。

 断られることで傷つくのを恐れて、途中まで進んだ結婚話を自分で断ってしまう人。落ちることを恐れて、まだ終わっていない試験会場から途中退出してしまう人。体調が悪かったのだ、実力で落ちたのではない、と人に思われるために、そうするのです。

 極端な例かもしれません。たいていの人は、そこまではしないでしょう。でも、責任回避のため、自尊心を守るため、まだ、まだ終わっていないのに、自分で終わらせる工作を無意識にしているかもしれません。

 主は、どんな局面に陥っても、主に信頼してあきらめず、結果が出るまで全力を尽くして主に委ねる人を見放しません。結果が失敗に終わっても、見放されません。主に信頼したことを評価なさいます。次につながります。決して、ユダのように自分で終止符を打ってはなりません。

 

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