「叫ぶ石」     >> BackNo

川端 光生


著者プロフィール

 

本質はシンプルに

コピー機は画期的な発明でした。学生時代から、コピー機のおかげで、どんなに時間とエネルギーを節約できたことでしょう。そのコピー機を開発したのはゼロックス社で、昔はコピーすることをセロックスすると言ったものでした。ところがいつの頃からか、キャノン社が主流となり、複写する、コピーするというようになりました。

ゼロックス社は、利益幅を大きくする価格を付け、さらに様々な機能を追加して、そのたびに価格は上昇させたそうです。しかし、コピー機が広く一般に普及してくると、多機能で複雑で高価格の機種よりも、シンプルで、メインテナンスが楽で、価格が低い機種が求められるようになりました。その需要に応えたのがキャノンでした。なんと1年ほどでアメリカ市場を席巻したそうです。

私たちの信仰についても、同じことが言えます。聖書を熱心に学び、真理を深く知ることは大切です。しかし、真理についてどんなに複雑な知識を得ても、その本質を単純に表現することができないなら、実生活ではただ単なる「重くて使いにくい知識」になりかねません。

パリサイ人たちは聖書(律法)に関する深い知識を誇った人たちでした。しかし、律法に施行細則を設け、複雑化するうちに、最も大切なものを見失い、逆に律法に縛られるようになりました。それに対し、律法を単純に二つの戒めにまとめられたのがキリストでした。すなわち、「心を尽くし、思いを尽くし、知力を尽くして、あなたの神である主を愛せよ」「あなたの隣人をあなた自身のように愛せよ」(マタイ22・38、39 )です。律法の本質は愛です。それをパリサイ人たちは忘れてしまったのです。
本質をシンプルに把握していないなら、深いと思われる知識も、ただの枝葉末節に過ぎなくなります。聖書の中のシンプルなメッセージを握り、それを深めていきましょう。最もシンプルなのは、「神は愛です」(Iヨハネ4・16)。


 

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