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著者プロフィール


ライフワークの発見と実現


黒川知文


歴史への興味

 無事に、もはや留年のない三年生になって、私の真の意味での学生生活が始まった。解放の年であった。

 この時、ひとつには、聖書研究会の会長となり、先輩がほとんど卒業してしまい、数名しかいなくなったため、聖書研究会を活発にすることに努力した。その結果、良き信仰の同労者が与えられ、聖書研究会は飛躍的に発展した。「アカデミックな聖書研究と解放的な交わり」をモットーとして、多く集うようになり、七名の者が救われた。その年の終わりのクリスマス合宿には、五〇名を越える者が参加した。文化系サークルで最大のひとつにまで成長したのである。この時期に救われた者から、何人かの者が献身して神学校に行き、現在牧師となっている。

 はじめ、ロシア文学に興味があったのだが、しだいにその背景となるロシアの歴史、宗教に関心を抱くようになった。ロシア正教の招待旅行のメンバーに選ばれて、二週間、モスクワ、キエフ、レニングラードの教会、修道院、神学校を訪問して、ロシアの宗教に決定的に興味を持つに至った。

大学の講義は、私は自分の興味に忠実に選んだ。気がつけば、歴史学、東洋史、西洋哲学史、美術史、インド思想史、日本史、ロシア史、などの歴史の講義を中心に学んでいた。特に、米川哲夫先生のロシア史と、原卓也先生のロシア文学概論の講義に心がひかれた。前者では、ロシア正教と農民運動との関係、後者では、ロシア民族がいかに宗教的な民族であるかを学んだ。当時のロシア、ソ連研究は、マルクス史観に基づく革命研究が主流であった。私はそのようなものには関心が持てなかった。おそらく自分がキリスト者であり、信仰が人生を決定した経験があるからであろう。政治や経済の側面からの歴史ではなく、宗教の側面から見た歴史に私の興味はあった。  

       

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