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著者プロフィール


ライフワークの発見と実現


黒川知文

シュヴァイツァーに学ぶ   >>シュヴァイツァーの生涯(PDFファイル)

1 ライフワークを発見し実現した生涯

 アルベルト・シュヴァイツァーは、1875年1月14日に生まれ、1965年9月4日に90歳で召天した。「密林の聖者」と呼ばれアフリカで長年医療活動をして、1954年11月には、79歳でノーベル平和賞を受賞した。

 シュヴァイツァーに関しては、今日でも否定的な評価がある。彼は、白人優越主義者であり黒人を差別する人種差別主義者であった。彼の神学は異端でありイエスを神ではなく終末待望論者と見なした等々。

確かに、これらの評価には根拠がある。しかし、シュヴァイツァーの生きた時代は進化論が支配的であり、西洋優越主義の時代であった。また、二つの世界大戦の経験により西欧文明は危機的状況にあり、それを背景にして終末的希望に基づく危機神学が唱えられた。したがって、これらの否定的見解に対しては、シュヴァイツァーは、このような状況下の「時代の子」であったと弁明せざるをえない。いかなる偉人にも欠点はある。いくつかの欠点をみつけて、人の業績を否定するのは避けるべきである。

ところで、「ライフワークの発見と実現」という観点から見れば、彼こそ、その模範であったと言うことが出来る。すなわち、「30歳までは学問と芸術のために、それ以後は、直接人間の奉仕のために」という21歳の時に発見したライフワークを、彼は生涯を通して完全に実現したのである。

今でもシュヴァイツァーの生き方にふれて医者を志す者は少なくない。私の娘も志を与えられて信仰を持ち、奇跡的に医学部に合格した。また、私も高校時代に彼の生き方に感動して、30歳になれば医学部に入ろうと考え、物理学や化学の参考書を買いためたことがある。結果的には歴史研究に魅了されて、せっかく買った参考書は棄てた。いや、それよりも、シュヴァイツァーをとおしてキリスト教、そして聖書の教えを知り、信仰にはいる決定的な影響を与えられた。このような経験は私だけではない。

「高尚で勇ましい生涯」は、それだけで説教よりもはるかに大きな感化力をもつのである。お説教よりも生き様。そこに生きる希望を求めたい。

 それでは、シュヴァイツァーはどのような生涯をおくり、どのようにしてライフワークを発見して、また、実現していったのであろうか?

 幸いにして、シュヴァイツァーは自伝を書いているので、それを参照にして、今後、考察していく。

シュヴァイツァー

(シュヴァイツァー)


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