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著者プロフィール


バイブルメッセージ   

−わたしたち人間の能力ではできない仕事を、あえてさせてくださる神−

森正行氏

5.神はどんな仕事をさせるのか?
(3)  困難や重圧の中で責任のある仕事
人は自分の精神力を超えた大きな困難や重圧に対しては耐えることが出来ません。
しかし神は、人の精神力を超えた大きな困難や重圧のある職場においても、聖書の神を信じる者を用いて、責任を持って仕事にあたらせることの出来る神です。

 最近話題になっている二つの事件を取り上げましょう。
ひとつは構造設計を担当する建築士の耐震強度偽装の事件です。事件の渦中にある設計士は、偽装計算の動機は、「建設コストを安く出来るような構造設計をするよう、上よりの圧力があったから、仕事を失いたくないので、やむなく引き受けてしまった。」と告白していました。
もうひとつは、北海道警による不正経理事件です。架空の領収書で会計書類を偽造して裏金をつくり、これをもって捜査員の夜食や慶弔費に流用していたとされています。不正と知りつつも長年の警察組織の体質から決別のけじめをつける幹部は生まれてこなかったと言えるでしょう。この事件をきっかけに他の県警でも組織ぐるみのカラ出張や裏金が露呈しました。
いずれも背後には大きな組織があり、引き継がれてきた不正の体質は、たとえ幹部といえども、そのポジションに就いてしまうと大きな重圧があり、それに屈せざるを得なかったのでしょう。幹部の席に任命され、それを自ら拒むことなく受理した以上、責任が伴い、不正に対してもその責任を負う事は当然のことですが、これに類することは、一般的にどんな人も非常に弱いと思います。またこれらの事件や問題は、一設計事務所や警察組織だけではなく、会社や自治体、学校や病院といった組織においても、大なり小なり、それぞれの多くの現場で日常茶飯事に行われているのではないでしょうか。大きなリスクのある仕事に自ら積極的に足を踏み入れる人は、多くはありません。

 この世の社会には、大きな困難を伴う課題や、多くの人や組織に少なからず影響を与えてしまう任務、誰もが避け続け手が付けられていない分野・仕事などが、探せば数多くあります。そのような現場に立たされて胃を痛めたり、心臓に負担をかけたり、うつ状態になってしまわれる方も少なくないと思います。責任感の強い人であればこそ、この傾向は強くなるでしょう。「自分は精神的に弱い」と思う人も大きな負担を感じ体調不良になってしまうことがあるでしょう。
また社会の改善のためには、どうしても必要な改良すべき事業があるのですが、野放しになっているものも少なくはなく、結局は社会的弱者が犠牲を負ってしまっているのが現実です。

 しかしこのような世の中に対して、神はこの世から人を選び出し、誰もが避けてしまうような困難や重圧を負う仕事に当たらせ、その事業を導き、責任を果たさせるのです。人を恐れず、神のみを畏れかしこみ、人々の圧力に屈することなく、多くの人や組織に大きな影響を与えてしまう選択肢に対して信仰の伴う決断をさせ、困難の中にも神の御言葉に基づくビジョンと希望を抱き続け、自らがおごり高ぶることなく神に栄光を帰させる働きを、神はクリスチャンにさせるのです。

 どんなクリスチャンにさせるのでしょうか?
1.神は、すべてをゆだねた人にさせます。
この種の仕事には、不安や恐れが伴いがちです。人の評価が気になったり、将来に対して不安を抱いたり、所有物・経済的リスクを計算して二の足を踏んでしまいます。しかし、神の評価のみを望み、将来を神の手にゆだね、たとえ人生の荒野においても神が共にいることに深い感謝を得られる人は、困難や重圧の中でも、神の支えを得て、大きな責任のある仕事さえもこなしていけるように導かれます。
但し、クリスチャンが神にすべてをゆだねていけるようになるには多少の期間がかかります。神より信仰の訓練を何度も受け、失敗や敗北も味わいつつ、福音の真理に目が開かれ、不安や恐れから解放されて始めて、すべてを神にゆだねることができるようになっていきます。

2.神は、「かつて私は人生の失敗者・敗北者だった」と言う人に、そのような働きをさせました。
それはモーセです。モーセはエジプトのパロ王の下で英才教育を受けて育ちましたが、自らがイスラエル民族であることを知り、当時、奴隷として酷使されていたイスラエル民族を助けようとし、逆にパロ王から命を狙われ、40歳から80歳になるまで、ミデヤンの荒野で逃亡生活を続けました。80歳になったモーセは荒野で余生を送るつもりでいましたが、当時、最高権力者であり独裁者であったパロ王と世界最強の軍事力を誇ったエジプト軍から、奴隷の民イスラエル民族を解放させ、40年の長期におよぶ荒野の旅のリーダーとして、神はモーセを任命し、その働きを支え続けました。

主は仰せられた。「…今、行け。わたしはあなたをパロのもとに遣わそう。わたしの民イスラエル人をエジプトから連れ出せ。」
モーセは神に申し上げた。「私はいったい何者なのでしょう。パロのもとに行ってイスラエル人をエジプトから連れ出さなければならないとは。」神は仰せられた。「わたしはあなたとともにいる。これがあなたのためのしるしである。わたしがあなたを遣わすのだ。あなたが民をエジプトから導き出すとき、あなたがたは、この山で、神に仕えなければならない。」

出エジプト3:10−12

 イエス・キリストの弟子として選ばれたペテロも、イエスが裁判にかけられた時、自己保身に走り「私はイエスを知らない」と三度偽り、死にまでも着いていくことに失敗し、大きな敗北感を味わいました。しかし神は、長い歴史に存続することになる「キリストの教会」の大切な土台作りとなる時期の初代教会の監督者として、ペテロを任命しました。

イエスは、彼(べテロ)に答えて言われた。「…ではわたしもあなたに言います。あなたはペテロです。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てます。ハデスの門もそれには打ち勝てません。」

マタイ16:18

シモン、シモン。見なさい。サタンが、あなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って聞き届けられました。しかし、わたしは、あなたの信仰がなくならないように、あなたのために祈りました。だからあなたは、立ち直ったら、兄弟たちを力づけてやりなさい。」

ルカ22:31−32

3.また神は、小さなことに忠実な人へは、責任の伴う大切な仕事に当たらせます。
イエスは言われました。
「小さい事に忠実な人は、大きい事にも忠実であり、小さい事に不忠実な人は、大きい事にも不忠実です。」

ルカ16:10

主はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのです。

歴代誌第二 16:9

人が聖書の御言葉を学び知るようになると、神は忠実に歩むかどうかを試験します。そして、失敗を重ねながらも、困難や試練の中で神の御心を知り、神の御心に従い、自己中心から神中心の生き方に変えられていくと、時として、大きな事業、困難な事業、重圧の伴う任務に神が赴かせます。小さい事に忠実な人は、大きい事にも忠実であるからです。

少年ダビデは、目に見える現実だけに心が支配されることなく、どんな時にも、神の言葉の真実に目を向け受け止めていました。やがてダビデは、イスラエルの兵士たちが40日間、何の手も出せなかった巨人戦士ゴリヤテに対し、神の約束の言葉に立ち、王たちの前で信仰の告白と勝利の宣言を行い、果敢に戦い、ゴリヤテに圧勝しました。  

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